日 録

まえの記事 つぎの記事
P6030005

 日曜だが、フランス語学会の編集委員会に出席するため、茗荷谷(例会の会場とおなじ跡見学園女子大学)にゆく。
 ひさしぶりに議事録作成の担当になってしまったが、パソコンをたずさえてゆき、ほとんどその場で書いた。

 さらに、委員会の席上で、ついついあらたなしごともひきうけてしまった。それだけをとってみると、わたしがになってもかまわない程度の、たいしたことはないしごとなのだが、あちらこちらで、そういうつもりでひきうけたしごとの総量をみると、ぎょっとしてしまう。
 まあ、それでも、この学会に関係するしごとは、まだまだ気らくにできるほうだ。

 * * * * *

 委員会がおわったあと、岡山大学の金子さんと近隣のカフェにゆき、研究打ちあわせ(謀議?)をした。
 まだ確定しているわけではないが、9月以降、いくつかご協力をいただけそうな見とおしになった。

 わたしは薄学にして知らなかったが、近年、対照言語学のテーマとして、≪modal indefinite≫という概念にもとづく研究が進展しているという。とりわけ、ロマンス諸語での比較が進んでいるとのことで、たいへん興味ぶかい。
 統辞的には名詞句周辺のことなので、一見わたしの研究とは離れているが、耳学問をしてみると、じつはいくらか関係していそうで、ひさしぶりに興奮した。
 たとえば、フランス語 quelque (の単数), quelconque、スペイン語 algún, cualquier など、ほんらい無差別をあらわす限定辞のついた名詞が、文のなかで叙法とくみあわさったりして、評価やとりたてなどのモダリティを標示するにいたる現象が問題になっているようだ。
 そういえば、ずいぶんまえ(1982年!)に、キュリオリ Antoine Culioli が、≪A propos de quelque≫という論文で、≪*Quelque employé a oublié de fermer la fenêtre≫とはいえないけれど、≪Quelque employé aura oublié / a dû oublier / a pu oublier de fermer la fenêtre≫のようにモダリティをからめると自然に言えるようになる、という指摘をしていた。