日 録

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 今月、『フランス語学の最前線』第3巻(特集:モダリティ)がひつじ書房から出版されました。
 ちょうど1年まえ、第2巻(特集:時制)が出ましたが、わたしは時制とモダリティを研究しているので、前回につづいて今回も執筆させていただけました。

 個人的には、「最前線」という名まえがたいそうはずかしく、また、完全に看板どおりともいえないと思うのですが、シリーズとしてきまっていることで、いち執筆者のたちばで手出しできることではありませんので、いたしかたありません。
 内容的には、モダリティ研究の新しい展望がひらける1冊に仕上がっていると思います。たとえば、以前ならモダリティといえばかならず顔を出していた準助動詞 (semi-auxiliaires ; pouvoir、devoirなど) にかんする論文が皆無であることからも、斬新さがわかるのではないでしょうか。もちろん、準助動詞の研究がもはや不要だとか、ほうむり去られたと主張したいわけではありませんが。

 川口順二編(2015)『フランス語学の最前線』第3巻(特集:モダリティ)
 A5判並製 定価5,000円+税
 ISBN 978-4-89476-756-0
 ひつじ書房

 【目次】
 まえがき

 フランス語の法形容詞purについて
 山本大地

 「蓋然性」のモダリティを表すマーカー probablement とéventuellement の対照研究
 芦野文武

 tout の強意用法について
 春木仁孝

 接続法の多元的拡張  Le fait que の分布と法の選択
 守田貴弘

 si の多義性と発話操作  断定・他性・主体のポジション
 小熊和郎

 現在・未来の反実仮定と半過去・大過去の使い分け
 曽我祐典

 所有形容詞をめぐる発話者と対話者
 中尾和美

 偽装された命令 Je monte, je valide
 フランス・ドルヌ

 論証的ポリフォニー理論をめぐって
 渡邊淳也

 反語法を用いたアイロニーと誇張法を用いたアイロニー  意味論的ブロック理論による説明
 西脇沙織

 疑似主体に基づく主観性について  自由話法の仏日対照を中心に
 阿部宏

 呼びかけとモダリティ
 川口順二

 索引
 執筆者紹介

 執筆者間であて先の名寄せをした献本については、すでに出版社から発送されましたので、ここ数日、ちらほらとお礼のメールをいただいております。
 また、わたしから個人的に送る献本も、ようやく準備ができましたので、今週にはいってから徐々に送り出しております。お約束申しあげたみなさま、お手もとにとどくまでいましばらくお待ちください。