日 録

まえの記事 つぎの記事
 きょうまで4日間、そのうち前半は嬉々として、後半はやむをえず、いちども自宅にもどらず、いわゆる「ノマド生活」をおくったので、以下に記録をのこしておく。

2015年3月10日(火)
 わたしが世話人のうちのひとりをつとめている、日本フランス語学会の研究促進プログラム「パロールの言語学」の第3回研究会が福岡で実施されるので、福岡にむかう。
 福岡へは2013年12月以来1年3か月ぶりで、通算6回めの来訪(福岡大学にかぎっては3度め)。
 研究会の告知を以下に貼りつけておく。

日本フランス語学会研究促進プログラム「パロールの言語学」第3回研究会@福岡

日時:3月10日(火)13時から17時ころ
場所:福岡大学中央図書館大学院6階「講義室8」
地下鉄七隈線「福大前駅」下車 : 中央図書館の裏手の入り口よりエレベーターをお使いください

http://www.lib.fukuoka-u.ac.jp/access/map/index.php

司会 : 川島浩一郎 (福岡大学)、山本大地 (福岡大学)

プログラム内容 :

日野真樹子 (西南学院大学非常勤;プログラムのメンバーではありませんが、今回は発表者として参加くださることになりました)
「談話マーカーのlàについて」(司会 : 山本大地)

杉山香織 (西南学院大学)
「CEFR準拠の教科書におけるn-gramsの特徴とCEFR-Jの記述文の対応 」(司会 : 川島浩一郎)

山本大地 (福岡大学)
「情意形容詞の情意をめぐって」(司会 : 川島浩一郎)

川島浩一郎 (福岡大学)
「メトニミ,メタファと区別の解消」(司会 : 山本大地)

——————————
日本フランス語学会研究促進プログラム「パロールの言語学」世話人:
大久保朝憲(関西大学)・川島浩一郎(福岡大学)・酒井智宏(早稲田大学)・渡邊淳也(筑波大学)

 きのうからの天気予報では、きょうの福岡は「雪」と予想されていたが、さいわい、滞在中はほとんどずっと晴れていた。しかし、寒いことにはちがいない。通りがかりに目にはいった、天神のまちなかにある温度計は1.6度を示していた。
 地下鉄七隈線にのるまえに、七隈線天神南駅にほどちかい大丸の一角にある « Aux Bacchanales » で昼食にキッシュをたべる(このあたりの行動は、もはやパターン化されている)。

P3105100

P3105102

P3105103

P3105106

 ちいさい、かわいらしい地下鉄で福大前へ。

P3105107

P3105110

P3105111

P3105113

 広大な福岡大学の構内へ。

P3105114

P3105115

P3105116

 研究会の会場は中央図書館の6階にあり、たいへん見はらしがよい。

P3105117

P3105118

 研究会では4人のかたがたの発表をうかがい、活発に、たのしく議論もした。発表者、参会者のみなさんが鷹揚迫らぬ、余裕のある方々ばかりで、とてもよい雰囲気の研究会だった。
 じつは、一昨日8日にもこのプログラムの研究会を慶應義塾大学で開催したばかりだが、プログラムのメンバーのかたで、東京からも福岡からも遠いところにおられるかたが両方に参加してくださったり、かねてより交流のある九州大学のスペイン語学者山村先生がきてくださるなど、にぎわっていた。

 研究会がおわったあとは、西中洲の « なぎの木 » にみんなで移動して、懇親会をひらく。
 さしみ、ごまさば、水炊きをたべながらビールをのむ。

P3105123

 よけいなはなしだが、玄界灘のさばは寄生虫アニサキスの種類が関東や東北とはちがっていて、内臓にしか寄生しないタイプなので、身を生でたべられるのだそうだ。地域でうけつがれた食の伝統には、ちゃんと根拠があるものだ、と感心する。

 アニサキス症とサバのアニサキス寄生状況(東京都健康安全研究センター)
 http://www.tokyo-eiken.go.jp/assets/issue/health/webversion/web28.html

 18時まえから懇親会をはじめたので、たっぷり話しこんでも、21時すぎには解散。ほろ酔いで、ちょうどいいぐあいだ。
 はらごなしに歩いて博多駅ちかくのホテルにいこうとしたが、よく知っている大通りだけをあるいてゆけばよいものを、キャナルシティ―をすぎたあたりで、「大通りに出ずに内がわからいけば近道だ」という気をおこしてしまい、裏通りをあるくと、これが思いのほか斜めに走っていたらしく、駅前をおおきくはずれて、住吉というところまで来てしまう。
 その後のリカヴァリーもわれながらたいへん稚拙で、1時間以上さまよい歩いたあげく、めざすホテルについたのは22時30分ころだった。いい運動になった、とおもうことにする。
 部屋に身をおちつけ、パソコンでメールをひらくと、いま、いま北海道がたいへんな悪天候で、きょうは飛行機がほとんど全面的に欠航しており、12日の後期入試を北海道から受験するひとたちが当日には来られないおそれがあるので、場合によっては特別な対処が必要になる、という知らせがきていた。別途実施する場合のための予備問題も用意してあるむねを返信しておく。あとは明日、北海道からの飛行機がとぶことを祈るばかりだ。もちろん、わたしが乗る福岡からの飛行機も。

2015年3月11日(水)
 ホテルからチェックアウトして、博多駅地下街の、朝10時から開いている « めん吉 » で、朝食・昼食兼用にとんこつラーメンをたべる。博多ラーメンの店らしく、からし高菜が食べ放題なのもうれしい。

P3115126

 食事をすませたら、博多駅のコンコースをとおって筑紫口にまわり、近所のカフェでコーヒーをのむ。
 これもまたパターン化した行動だが、筑紫口ちかくのみやげ物コーナーで、明太子と、からし高菜を家族へのおみやげに買う。

P3135215

P3135217

 すぐあとでもいうように、これから自宅に直接もどるわけではないので、明太子はクール宅急便で送ろうかとおもったが、きょうは寒いし、つくばについたら研究室の冷蔵庫に入れておけばよいので、自分でもってかえることにする。
 正午ころ博多駅を出て、地下鉄で福岡空港へ(たまたま、JRから直通の便で、JRの車輌がきた)。

P3115130

 わたしは飛行機がにが手なので、国内出張ではまず乗らないが、じつは今回は、復路のみ例外的に飛行機にのることにした。明日からの後期入試にまつわるしごとにそなえ、きょうは自宅によらず、つくばに直行して前泊するつもりなので、さすがに移動時間を短縮しようとおもったのだ(<たまには合理的に考えるのか、といわれそう)。

P3115131

 福岡空港は博多から地下鉄でわずか2駅だ。大都市で、これほどまちの中心に近い空港はめずらしい
 そのかわり、滑走路が1本しかないので、なにかの拍子で飛行機がおくれると、連鎖的にすべての飛行機がおくれる(わたしの乗る便もおくれた)。
 地下鉄駅から遠いほうのターミナルだったので、けっこう長い距離をあるいたが、自動チェックイン機に予約番号を打ちこむと、瞬時に搭乗券がでてきた。

P3115134

 Jetstar GK506便、成田ゆきだ。
 これをえらんだ理由は、ふたつある。(1)羽田におりるより、成田におりるほうが、つくばに近い。(2)LCC に乗ったことがないので、ためしに乗ってみたい。
 早めに(正月休みに)予約したおかげで、料金は税込みで8490円と安い。福岡と関東をつなぐあらゆる交通機関のなかで最安値ではなかろうか。飛行機利用の場合、出張旅費は領収書ベースで実費払いなので、わたしは公費支出を節減する模範的な教員ということにもなる(笑)。

P3115139

 座席に腰をおちつけると、LCC だからといって居ごこちがわるいわけではなく、一般の航空会社の便とくらべても遜色はない。もっとも、最前列をとったので、ほかの席とは快適さがちがうかもしれない。
 定刻13時10分から20分おくれて、13時30分ころに出発。
 滑走路からそのまま飛ぶと博多湾にでるが、上空でほぼ180度旋回して、香椎のあたりからふたたび陸のうえをとぶ。

P3115155

 ほどなく、雲を下に見るようになる。

P3115156

 赤ワインをたのんだ。これが LCC の特徴だが、のみものがほしいときは、そのつど購入しなければならない。しかし、トータルでももちろん安あがりなのはいうまでもない。

P3115158

 ずっと太平洋上を飛んできたが、高度をさげると、利根川の河口や、銚子のまちが見えてくる。

P3115164

 九十九里のあたりで陸地のうえに進入するが、ほどなく、霞ヶ浦の広い湖水のうえをとぶようになる。

P3115171

 筑波山の双峰や、土浦のまちがみえる。

P3115173

 めでたく成田に着陸。出発のおくれとおなじく、定刻より25分ほどおそかったが、快適な移動だった。

P3115184

 成田についてからメールをひらくと、きのう心配されていた北海道からの飛行機が、きょうはいずれも欠航せずに飛んだので、明日の入試では北海道からの受験生に特段の対処は不要になったという知らせがきていて、安堵した。
 つくばでは、れいによって大学会館宿泊施設にとまる。

P3125206

2015年3月12日(木)

P3125203

 後期入試当日。試験そのものは午前と午後に120分ずつ、合計2科目だが、準備、あとかたづけなどあり、8時50分から16時ころまで試験場本部で勤務。さいわい、大過なくおわった。
 きのうまでの出張の報告書を書き、提出する。
 いま、文芸言語専攻長室が引っ越しの準備中なので、同僚の先生方数人といっしょに、わたしも手つだう。古い資料を、廃棄・機密廃棄・保存の3つにわける。それらを判断するにはおおよその内容がわかる程度に目をとおさなければならないが、1990年代、わたし(や、その場にいた複数の同僚)が院生だったころの(院生に関する)資料もあったので、なつかしいような、はずかしいような、みょうな気分になる。

 18時すぎに « 百香亭 » にゆき、夕食に回鍋肉をたべる。

P3125205

2015年3月13日(金)

P3135212

 ノマド生活の最終日。
 朝から、昨日の入試の採点・集計業務の裏方をつとめる。
 ありがたいことに、学類としてするべき作業は16時ころ、とくに問題なくおわった。
 来週、各レヴェルでの会議に提案者として出なければならないが、実質的にはその来週までで、これまで2年間つづいた任務がおわろうとしている。
 わたしのような粗忽者が、寸分の間ちがいもゆるされない入試にまつわる委員をになうことは、おそろしい事態だったが、もちろん、ひとりでしごとをするわけでなく、つねに複数の関係者のかたがたとともに確認しながらだったので、なんとかここまで来ることができた。あと少しだが、出口がみえてきたことで舞いあがることなく、慎重をむねとして取りくみたい(このようなことを言っても似あわないところが、元来は不適任であることを示している)。

 自宅にもどり、こどもたちと再会すると、やっとこころの底から安心する。