日 録

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 しばらく≪日録≫を書けなかった。
 ひきつづき、ほとんど閉居して、複数の原稿書きに手をとられており、文事に余念がない(などとわたしがいうと、うそくさいが、その一端は≪つぶやき≫のほうに書いている)。
 しかし、ここ2日はめずらしく外出したので、以下に記録をのこしておく。

 2014年9月10日(水)
 くもりときどき雨。
 江戸川区や葛飾区では大雨で洪水になったようだが、たまたまわたしが外をあるくときはまったく雨にあわずにすんだ。

 臨時の会議があり、つくばに出勤。
 会議まえに来月から交流協定校のフランシュ=コンテ大学に留学する大学院生と会い、必要書類に署名捺印する。
 会議は、あまりありがたくない制度上の話で、思いだすだけでも気が重くなるほどのことなので、ここでは言わぬが花だろう。
 研究室にもどってきたら、夕刻に1か月ぶりに会う約束をしていた「えるたそ~」さんから、体調がわるくて予定を延引してほしいというメールがとどいていて、地味にショックをうける。たいした病状ではなくて、はやく本復してくれるとよいのだが。
 傷心(?)をいだいて、たまっていた雑務をかたづける。

 ほとんど唯一うれしかったことは、NHK放送文化研究所の塩田雄大さんから、博士論文にもとづく『現代日本語史における放送用語の形成の研究』の献本が送られてきたことだ。

P9114253

 こんにちでは堅固にマニュアル化されているNHKの日本語(の、おもに音声的側面)の規範が、おおくの摩擦と試行錯誤のすえにできあがってきた、ということを知ることのできる書物だ。
 塩田さんは、わたしが「よろしかったでしょうか」型語法の研究をしたころから(おなじテーマで論文を書いておられたご縁で)交流があるが、ことしになってからわかったこととして、修士課程時代は筑波の大学院でわたしと同級生だったということだ。世界はじつにせまい。こんなとき、スペイン語では、≪El mundo es un pañuelo(世界は1まいのハンカチだ)≫というらしい。

 2014年9月11日(木)
 くもり。きょうも関東のあちこちで雷雨がふったようだが、たまたま外をあるくときはまったく雨にふられずにすんだ。

 筑波大学の英語学領域の大学院生と町田で会う。
 彼も横浜に住んでいるので、休暇中は、おたがい、わざわざつくばまで行かないほうがらくだ。
 マルイ3階の≪Pronto≫でコーヒーをのみながら話し、博士論文の予備論文のさらに前段階の原稿(通称「予備予備論文」)を受けとる。博士論文の審査には領域外所属の副査が必須なので、今回はわたしが副査にはいっている。

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 わたし自身が博士論文を執筆・提出したころのことを必然的に思いおこし、ついついなつかしい感覚で語ってしまった(オッサンのむかし話につきあわせたようなもので、申しわけない)。
 きょう少し読んだかぎりでは、英語の結果構文はじつに融通無碍で、なるほどこれなら独立した研究テーマになるわけだ、と感心する。たとえば、John worked his head off. のような文は、フランス語では想像できない。Jean a travaillé d'arrache-pied. という言い方ならあるが、構文といえるほどの生産性がなく、しかも二次的叙述の部分が前置詞句になっている。