日 録

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 一昨日書いたような虚脱感にまかせて、この週末はだらだらしていたが、きょうになってから、ようやく重い腰をあげ、所得税の確定申告書を書いた。なにしろ、公的書類も金勘定も大のにが手なので、二重苦だ。
 昨年まで、国税庁ホームページの「確定申告書作成コーナー」というのは、E-Tax で提出する場合専用だとおもいこんでいたので、見にいくことさえせず、「確定申告の手引き」の冊子と首っぴきで手作業で計算していたが、「あの自動計算は使えますよ」と教えてくださったひとがいたので、今回は確定申告の第2表を手もとでつくり、第1表については自動計算を利用した。ずいぶんらくになった。

 きょうはおかしな天気だった。たいへん風がつよく、気温もあがった。東京の最高気温は25.3度もあった。観測史上もっとも早い夏日だそうだ。
 しかし、15時ころから、空がみょうに黄色くかすみ、みたこともないほど視界がわるくなった。いつも観天望気のめやすにしている山の稜線がまったくみえない。太陽もぼやけてみえるようになり、暗くなる。黄砂がきたにちがいない、と思った。ほこりっぽく、こころなしか、のどがいがいがする。外遊びをしていた小学生の息子もマスクをとりにもどった。幼稚園児の娘は外出をとりやめた。
 気象庁の発表によると、このかすみは黄砂ではなく、強風でほこりがあおられてできた「煙霧」だとのこと。しかし、某巨大掲示板には、「過去の煙霧の写真とくらべると、きょうは黄色すぎる。ほんとうは黄砂ではないか」、さらには、おなじく「煙霧」と報道したNHKに対して、「中国寄り報道ではないか」という書きこみさえみられる。

 夕方、娘が『リサとガスパール』の絵本をみながら、あわくやさしくえがかれたパリのまちなみの絵をゆびさし、「パパとママ、ここに住んでたの?」ときくので、「そうだよ」とこたえながら、ふわふわとした、いい気分になった。
 わたしがパリに留学していたのは29歳から31歳のときまでだったので、はっきり若かったといえる最後のころに近い。それで、あのころを、あまい感傷をもって思いおこすことがある。当時、留学生活のまっただなかでは、それなりに苦労も多かったつもりだが、いまではほとんどが『リサとガスパール』のあわい絵のような、よい思い出に昇華したように感じる。