日 録

 晴れときどきくもり。昼間は汗ばむほどの陽気。
 きょうから、本務校の筑波大学よりひとあし先に、非常勤出講先の白百合女子大学の後期の授業がはじまってしまった。
 これまで、脳みそもとろけるような夏休みをすごしてきたので、社会復帰の困難をおぼえる。きょうは慣らし運転のつもりで大学にむかう。
 学内はまいとしのように、彼岸花が咲いていた。

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 授業ふたこまをなんとかつとめた。といっても、ふたこまめは、後期からの新しい教科書をもってきていない学生が圧倒的多数を占め、しかも予習をしてきた学生にいたっては皆無だったので、早めにきりあげた。てへぺろ。
 くもりときどき晴れ。
 めずらしく、朝9時ちょうどから大学でしごとをする。グルノーブルにいる大学院生の再休学の手続きを、きょうの午前中までにしないといけないというので、時間の余裕をみて早くから動いたのだ(きのうすればよかったといわれそうだが、きのうではまだ情報が間にあわず、準備がととのっていない部分があったので、ほんとうにつなわたり的だ)。
 そちらは10時半ころ一段落して、そのあとは、来月下旬の広島大学への出張伺(フランス文学会秋季大会で研究発表をするので)の書類を書いて出したり、他の雑務をかたづけたりする。

 ひさしぶりに会う約束をしていた、ほかの大学院生、「えるたそ~」さんから「これからつくばに向かいます」というメールをいただいたことによって、きょうはつくばではなくご実家におられたことをはじめて知る。
 それならわざわざつくばまで来ていただかなくてもよいと思って、いそいで返信し、おたがいの往還の経路が交叉する北千住でのまちあわせに変更する。
 北千住でのまちあわせによく利用する東京電機大学構内の≪イタリアントマト≫にはいり、(昼食をたべなかったかわりに)モンブランをたのんでしまった。マロンのかおりがここちよい。

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 その場でしばらく話したあと、かえりがけに北千住マルイの≪ノジマ≫に行って、タブレットに入れたいマイクロSDカードを買う。
 顧客カードを出そうとすると、これはもう使われていなくて、モバイル会員制度にきりかえるという。
 空メール送信で、返信に書かれたURLでサイトに誘導され、必要事項を打ちこむと登録できるはずなのだが、お店のひとをながい時間わずらわせてしまい、かなり手つだっていただいたにもかかわらず、結局うまくできなかった。
 これはわたしが≪ウィルコム≫から≪ワイモバイル≫に移管された特殊な端末(Advanced W-Zero 3 ES)をつかっていることが原因だと思うので、≪ノジマ≫にうらみはないが、物理的カードを持っていけばよいという単純さのほうが使いやすいことは否定できない。
 もっとも、このような意見をもつこと自体、もはや「旧世代」の徴表になりつつあるのだろう。
 しばらく≪日録≫を書けなかった。
 ひきつづき、ほとんど閉居して、複数の原稿書きに手をとられており、文事に余念がない(などとわたしがいうと、うそくさいが、その一端は≪つぶやき≫のほうに書いている)。
 しかし、ここ2日はめずらしく外出したので、以下に記録をのこしておく。

 2014年9月10日(水)
 くもりときどき雨。
 江戸川区や葛飾区では大雨で洪水になったようだが、たまたまわたしが外をあるくときはまったく雨にあわずにすんだ。

 臨時の会議があり、つくばに出勤。
 会議まえに来月から交流協定校のフランシュ=コンテ大学に留学する大学院生と会い、必要書類に署名捺印する。
 会議は、あまりありがたくない制度上の話で、思いだすだけでも気が重くなるほどのことなので、ここでは言わぬが花だろう。
 研究室にもどってきたら、夕刻に1か月ぶりに会う約束をしていた「えるたそ~」さんから、体調がわるくて予定を延引してほしいというメールがとどいていて、地味にショックをうける。たいした病状ではなくて、はやく本復してくれるとよいのだが。
 傷心(?)をいだいて、たまっていた雑務をかたづける。

 ほとんど唯一うれしかったことは、NHK放送文化研究所の塩田雄大さんから、博士論文にもとづく『現代日本語史における放送用語の形成の研究』の献本が送られてきたことだ。

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 こんにちでは堅固にマニュアル化されているNHKの日本語(の、おもに音声的側面)の規範が、おおくの摩擦と試行錯誤のすえにできあがってきた、ということを知ることのできる書物だ。
 塩田さんは、わたしが「よろしかったでしょうか」型語法の研究をしたころから(おなじテーマで論文を書いておられたご縁で)交流があるが、ことしになってからわかったこととして、修士課程時代は筑波の大学院でわたしと同級生だったということだ。世界はじつにせまい。こんなとき、スペイン語では、≪El mundo es un pañuelo(世界は1まいのハンカチだ)≫というらしい。

 2014年9月11日(木)
 くもり。きょうも関東のあちこちで雷雨がふったようだが、たまたま外をあるくときはまったく雨にふられずにすんだ。

 筑波大学の英語学領域の大学院生と町田で会う。
 彼も横浜に住んでいるので、休暇中は、おたがい、わざわざつくばまで行かないほうがらくだ。
 マルイ3階の≪Pronto≫でコーヒーをのみながら話し、博士論文の予備論文のさらに前段階の原稿(通称「予備予備論文」)を受けとる。博士論文の審査には領域外所属の副査が必須なので、今回はわたしが副査にはいっている。

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 わたし自身が博士論文を執筆・提出したころのことを必然的に思いおこし、ついついなつかしい感覚で語ってしまった(オッサンのむかし話につきあわせたようなもので、申しわけない)。
 きょう少し読んだかぎりでは、英語の結果構文はじつに融通無碍で、なるほどこれなら独立した研究テーマになるわけだ、と感心する。たとえば、John worked his head off. のような文は、フランス語では想像できない。Jean a travaillé d'arrache-pied. という言い方ならあるが、構文といえるほどの生産性がなく、しかも二次的叙述の部分が前置詞句になっている。
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